株式投資で儲ける①:株価の決まり方を知る

株式投資

「株価は会社の利益予測を基に、コンセンサスが決める」

株式投資を初める前に、大前提として理解する必要があることは「株価はどうやって決まるのか?」ということです。

結論から言うと、株価はその会社が「現在保有する資産」と「将来生み出すであろう利益」によって決まります。なぜなら、株主は会社の ”利益” の分配を受ける権利と会社の ”資産” に対する所有権、そして ”資産” を使って ”利益” を最大化するための経営権を持っており、これらが株式の価値となるからです。

ここでポイントとなるのは会社が現在保有する資産の価値はすでに決まっている一方で、将来生み出すであろう利益は誰にも分からず、予測するしかないということです。つまり、株価変動は利益予測の変化によって起こり、変動後の株価は新たな利益予測を基に決定されることになります。

株価を決めるコンセンサスとは?

では、一体誰の利益予測によって株価が決まるのか?会社でしょうか?

いいえ、違います。答えは、その株式の売買に参加している人全員です。

「利益予測なんて一人一人違うでしょ」と思った人は正解です。その一人一人違う利益予測の平均や総意のようなもの(これを金融経済用語ではコンセンサスと呼びます)によって株価が決まるのです。

ここで分かりやすく、この「平均や総意のようなもの」を ”コンセンサス君” と名付けることにします。会社の株価はコンセンサス君の利益予測によって決まります。つまり、株式投資で儲けるためには、コンセンサス君の利益予測が上方修正するであろう会社を選別し、先回りして投資する必要があります。このため、コンセンサス君の特徴を知ることが株式投資では極めて重要です。

コンセンサス君の特徴

コンセンサス君に勝つためには

人格化すると最高にヤベー奴が出来上がりましたが、それは置いておきましょう。これを見ると、特徴②の知識がハンパないことから、コンセンサス君の利益予測が上方修正される銘柄を先回りして選別することは不可能のように思えますが、そんなことはありません。なぜなら、特徴③と特徴④につけ入る隙があるからです。

特徴③は特徴②によって発生するデメリットです。全ての情報を真に受けてしまうので、会社の利益にとって本当に重要な情報だけを抽出するフィルター機能が弱いといえます。また、特徴④については、知識はハンパない一方で、それを基にして会社の将来の利益をはじき出す ”予測力” はその名のとおり平均並みということを意味します(それでも素人が勝つのは厳しいですが)。

つまり、会社の利益にとって特に重要な情報に対してアンテナを張り、その情報が会社の将来の利益に対してどの程度の影響を与えるかを徹底的に分析・予測することでコンセンサス君に先回りすることが可能となります。

正しい利益予測だけでは勝てない

ここで一つの疑問が生まれます。それは、「正しい利益予測をすれば本当に儲かるのか?」ということです。これは半分本当であり、半分間違っています。

まず、本当の部分から。コンセンサス君の特徴を見ると、彼の利益予測はあさっての方向へと突っ走っていきそうですが、そんなことはありません。なぜなら、利益予測は定期的に答え合わせをすることができるからです。

そして、その最も代表的な例が会社の決算発表となります。決算発表は会社が将来生み出すであろう利益の一部が確定するだけでなく、コンセンサス君でも知りえない情報の宝庫です。そのため、コンセンサス君はこの情報を大いに取り入れて、さらなる将来の利益予測を立て、株価を決定します。つまり、正しい利益予測をすることはコンセンサス君の先回りをすることに繋がるわけです。

では、「正しい利益予測をする ”だけ” で十分なのか?」これがもう半分の間違った部分となります。前述のとおり、株価はコンセンサス君が利益予測を上方修正することで値上がりします。つまり、コンセンサス君の現在の利益予測を把握し、新しい情報が出ることによって「その予測がどう変化するのか」までを当てなければ先回りをすることはできません。

スポンサーリンク

 

具体例で説明しましょう。

ある会社に開発中の新製品があったとします。公開情報は「新製品の概要」と「現在開発中である」ということだけです。

これを見て、あたなはこの製品が近いうちに発売され、いずれは同社の主力製品となり、会社の利益に大きく貢献すると予測したとしましょう。そして、実際に将来、あなたの予測どおりになると仮定します。

それでは、コンセンサス君は一体いつからこの製品が生み出す利益を予測に組み込むのでしょうか?

  1. すでに予測に組み込んでいる
  2. 新製品の発売が発表されたら
  3. 新製品の売上が伸びていることが確認されたら

もし、あなたがこの会社の株式に投資をするなら ”2” であることを予測したうえで投資する必要があります。

“1” は論外です。新製品が生み出す利益も踏まえて現在の株価が決まっているのなら、今後この製品に関する情報によって株価が上昇することはないからです。そして、コンセンサス君は知識がハンパないわけですから、”1” の可能性も十分にありえます。

では ”3” はどうでしょうか。一見問題ないように思えますが、もし ”3” であることが分かっているなら、新製品の発売が発表され、新たな情報を得てから投資しても問題ないわけです。また、新製品の売上が主力級になるまでに長い時間を要するなら、その分株価が上昇するまでに時間がかかってしまいます。実際には「”2” か ”3” 分からないからとりあえず今投資する」という選択肢もありますが、その場合は ”3” の可能性を想定したうえで投資する必要があります。

要するに、株式投資で儲けるためには、「会社の正しい利益予測を行ったうえで、 コンセンサス君の現在の利益予測とその利益予測がどう見直されていくか」 を予測する必要があるということです。

株式投資は努力で実る

これまでの説明から「株価はどのように決定され、どのように株式投資で儲けるのか」の大枠を理解できたかと思います。そして、恒常的に儲けるためには会社情報だけでなく「その会社をみんな(コンセンサス君)がどう評価しているのか」まで知る必要があり、そのためには相当な努力をしなければならないことも分かってもらえたのではないでしょうか。

「それでも株式投資で儲けたい」という覚悟のある人のために、『負けない資産運用の王道』ではさらに詳しい儲け方を解説していきます。専門的な説明は避けては通れませんが、具体例を交えながらなるべく分かりやすく解説しますので、最後までお付き合いください。