厳選、Jリートファンド

◎私の注目ファンド

  • ノーロード明治安田J-REITアクティブ(明治安田アセットマネジメント)
  • 野村Jリートファンド(野村アセットマネジメント)
  • Smart-i Jリートインデックス(りそなアセットマネジメント)

2018年8月末現在、Jリートファンドは70ファンド以上あります。似たようなファンドであふれていますが、そのパフォーマンスはかなり違います。だからこそ、それぞれを比較し、選別することが重要となるのです。

為替ヘッジ付きハイイールド債券ファンドでは「手数料の安さ」、「パフォーマンスの高さ」、「分配金がないこと」 の3点をポイントとしていましたが、これらはJリートファンドにも当てはまります。特に「分配金がないこと」がなぜポイントなのかについては以前の記事 厳選、為替ヘッジ付きハイイールド債券ファンド に記載してますので参考にしてください。

各ファンドの注目ポイント

まずは手数料とパフォーマンスについて、これまでと同様に比較表で確認してみましょう。

1つ目の ”ノーロード明治安田J-REITアクティブ” の注目ポイントは手数料と分配金です。

手数料は購入時手数料がゼロ、信託報酬が70ファンド中4位の安さでした。はっきり言って、アクティブファンドでこの手数料の安さは破格といっても過言ではありません。

一般的にアクティブファンドはパッシブファンドに比べて手数料が高いことが特徴です。2つのファンドの詳しい違いについては以下のサイトが参考になります。

クラブ・フィディリティ:投資信託選び「アクティブ型」「パッシブ型」って何!?

Jリートファンドに限らず、アクティブファンドに投資する際に判断すべきポイントはたった1つで、それは「そのアクティブファンドが、パッシブファンドより高い手数料を払ってまで投資する価値があるかどうか」ということです。

このファンドは購入時手数料がゼロであるため、純粋に投資する価値があるかどうかはパフォーマンスで比較することができます。なぜなら、パフォーマンスを計算する際に使用する基準価額は、もう一つの手数料である信託報酬が差し引かれたものだからです。

そこで、このファンドの設定日(2016/12/21)からのパフォーマンスを他ファンドと比較してみると、結果は68ファンド中1位でした。期間が2年弱と短いので、今後の期待リターンを計るうえではデータとして心もとないですが、少なくとも他ファンドより運用が優れている可能性のあるファンドを安い手数料で購入できることは確かでしょう。

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2つ目の ”野村Jリートファンド” の注目ポイントはパフォーマンスと分配金です。

過去5年間のパフォーマンスは40ファンド中1位でした。10年間の実績はありませんが、同じ運用会社かつ同じ投資判断のもとで運用を行っていると考えられる ”J-REITオープン(年4回決算型)” のパフォーマンスは23ファンド中1位でした。長期的に他のファンドを上回るパフォーマンスをあげているということは、調査力などにアドバンテージがあると考えられます。ちなみに、2つのファンドが同じ投資判断で運用されていることは、各ファンドの値動きを確認することで推測できます。

3つ目の ”Smart-i Jリートインデックス” の注目ポイントは手数料と分配金です。

購入時手数料がゼロ、信託報酬の安さが70ファンド中1位です。このファンドはインデックスと同じ値動きを目指すパッシブファンドですので、東証REIT指数より手数料分だけ少し悪い程度のパフォーマンスは期待できそうです。もちろん、パッシブファンドでも運用が下手だと指数に比べて大きく負けることもあるので注意が必要ですが、とにかく手数料を抑えたいという人にはピッタリといえるでしょう。

着実に差が開くJリートファンド

2018年8月末時点で東京証券取引所に上場しているJリートの銘柄数は60銘柄で、株式の3,634銘柄と比較すると圧倒的に少ないことがわかります。この少ない銘柄の中で分散投資を行うわけですから、ファンドの値動きは必然的に似たようなものになります。これは、Jリートが値動きの大きな資産であるにもかかわらず、パフォーマンスの最も良いファンドと最も悪いファンドとの差が比較的小さいことからも分かると思います(上記比較表をご参照)。

つまり、Jリートファンドのパフォーマンスは、運用の良し悪しでじわじわと、しかし着実に差が開いていくのです。このため、長期のパフォーマンス比較がより重要になると考えられます。

『負けない資産運用の王道』では、アクティブファンドかパッシブファンドかにかかわらず、手数料に見合ったパフォーマンスが期待できるファンドだけを紹介しています。各ファンドの販売会社はリンク集から確認できるので、ぜひ参考にしてみてください。

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