1/6000本を見つける投資信託の探し方!ウエルスアドバイザーの「詳細検索」を使いこなす

2023年4月13日

お宝発掘
  • 投資信託の効率的な探し方を知りたい
  • “全ファンド” を比較検討したい
  • “儲かるファンド” の発掘方法を教えて欲しい

“5,949”
この数字が何を表すかわかりますか?

実はこれ、投資信託の数なんです!
(2023年2月末時点の国内公募投資信託の本数)

そりゃ「多すぎて、どのファンドを選んでいいのか分からない!」という不満が出るのも納得できますよね。

言うまでもなく、ここまで数が多いと何となく金融機関のHPを眺めるだけでは自分の求めるファンドに巡り合うなんてことはまずありません。

しかし、「せっかく探すなら全てのファンドを比較検討したい」と思うのも人の常、何を隠そう私もその一人です。そんな欲張りさんのために「自分の求める1本を全ファンドの中からから効率的に発掘する方法」を紹介しましょう。

【分散投資を極める】最適ポートフォリオの作り方を実例付きで公開 では、資産と国・地域の組み合わせについて詳しく解説しました。そして、組み合わせの相性の良さはウエルスアドバイザーのHPの 相性のよいファンドから選ぶ というコンテンツを利用すると簡単に検証できることも紹介しています。

今回は、その先「個別ファンドへの落とし込み」に当たる内容です。“儲かるファンド” を発掘して、自分だけの “最強ポートフォリオ” を作るのに役立つこと間違いなし!ぜひ最後までお付き合いください。

この記事の目次です。

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評価会社だからこそのカバー率

早速ですが、今回もウエルスアドバイザーのHPを利用します。

ウエルスアドバイザーHP「詳しく条件を指定して検索(詳細検索)」

ウエルスアドバイザーとは投資信託の格付け評価を行っている会社です。旧モーニングスターと言えばわかる人も多いかもしれません。ファンドの評価会社という性質上、販売会社の “取り扱いファンド” のような縛りがないため、同社がカバーするファンドは2023年4月13日時点で実に “5,824本” にも昇ります。これは国内公募投資信託のほぼ全てをカバーしていると言って差し支えない水準でしょう。販売会社の中で最も多くのファンドをカバーしているSBI証券ですら、同時点で “2,638本” ですから、いかにウエルスアドバイザーのファンドカバー数が多いかが分かります。

この「取り扱いファンドに縛られない」というのは単に選択肢が多いというメリットだけではありません。「求めるファンドを発掘してから販売会社を決める」という資産運用本来のセオリーを実践するために重要な要素と言えます。

それでは、実際に “詳細検索” を利用してファンドを比較検討していきましょう。

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実際使う検索項目はわずか3つ

詳細検索では様々な項目から検索をかけることが可能ですが、実際に利用するのは「ファンドタイプ:カテゴリー」、「ファンドタイプ:ファンドの種類」、「ファンドタイプ:話題のテーマ」のわずか3項目しかありません。あとはデフォルト設定のまま検索してください。

検索画面

そして、今回は私、ムササビ親分いち押しの “インド株式ファンド” を例に比較検討してみたいと思います。

まず、「ファンドタイプ:カテゴリー」で “国際株式・インド(為替ヘッジ無)” と “国際株式・インド(為替ヘッジ有)” を選択、そして、「ファンドタイプ:ファンドの種類」で “ETF” にもチェックを入れます。

インド株式検索

本来、為替ヘッジの有無は個別ファンドに落とし込む前に決めておくのが正しい手順ですが、ここでは「為替ヘッジ有のインド株式ファンドは存在しない」ことを確認するために敢えて両方を検索しています。

検索でヒットしたファンドを比較する前に「カテゴリー」を確認しておきましょう。カテゴリー名の最後にカッコ書きが付いていますが、これは為替ヘッジの有無を表します。

(F):為替ヘッジ無
(H):為替ヘッジ有

ファンド検索結果画面①

これでインド株式ファンドについては全てが “(F)” であること、つまり為替ヘッジ有のファンドは存在しないことが確認できました。

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軸は手数料とパフォーマンス

ファンドを比較する際に必ず確認すべき項目が “①手数料(信託報酬等)” と “②長期パフオーマンス” です。このため、これらの項目で優位なファンドをピックアップした上で、より詳細な比較検討を行っていくことが効率的なファンド選びに繋がると考えられます。

※以下は2020年3月6日時点の検索結果です。

①手数料

ファンドの主な手数料として、購入時手数料と信託報酬が挙げられますが、購入時手数料については主要ネット証券が一律ゼロとしているため、今回は比較対象から除外します。信託報酬を比較する場合は検索結果画面で “信託報酬等(税込)” をクリックし、 信託報酬の安い順に並べ替えます。

ファンド検索結果画面➁

この結果から主に次のポイントが確認できます。

  • “(NEXT FUNDS)インド株式指数上場投信” と “iTrustインド株式” の2ファンドの信託報酬が明確に安く、その他のファンドの手数料は似たり寄ったりであること。
  • 信託報酬が2%を超えてくると高い部類であるということ。

特に前者に注目して、今回は以下のファンドをピックアップします。

  • (NEXT FUNDS)インド株式指数上場投信
  • iTrustインド株式

②長期パフォーマンス

パフォーマンス比較の最大の目的は「運用力の高いファンドをピックアップすること」です。

ファンドの投資対象が同一資産かつ同一国・地域の場合であっても、ファンドのパフォーマンスの差は運用力の他、ファンドの特色(セクターやテーマ等)の違いよっても差が生じます。しかし、運用力の違いは特色の違いと比べてその差が表面化するのに相応の期間を必要とします。

このため、パフォーマンス比較は原則長期でなければならず、個人的には最低5年は必要だと考えています。そもそも、3年末満のデータは数ヵ月程度で順位がコロコロ入れ替わってしまうため、「足元で期待できる特色はどういったものか?」といった分析をするときや、運用実績が5年に満たないファンドを比較するときに、参考として使う程度にとどめておくのがよいでしょう。

長期パフォーマンスを比較するためには、表示項目を “リターン(長期)” に変更したうえで、“10年(年率)リターン” を2回クリックし、パフォーマンスの高い順に並べ替えます。

長期パフォーマンス比較画面(10年)

同様に “5年(年率)リターン” についても高い順に並べ替えます。

長期パフォーマンス比較画面(5年)

これら結果から今回は以下のファンドをピックアップします。

  • 新生・UTIインドファンド
  • イーストS・インド消費関連ファンド
  • 高成長インド・中型株式ファンド

現時点で5ファンドをピックアップしました。同サイトでは一度に5ファンドまで詳細比較が可能なので、早速ピックアップしたファンドの詳細比較を行ってみたいと思います。一番右の項目 “比較” のチェックボックスにチェックを入れて “比較する” ボタンをクリックしましょう。

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儲かるファンドを選定する 

詳細比較の最大の目的は「今後、中長期で最も高いリターンが得られそうなファンドを選別すること」です。そして、その目的を果たすためには詳細比較から疑問点を洗い出し、各ファンドの違いを理解する必要があります。

例えば今回のケースでは以下のような疑問が挙げられます。

ファンド比較画面

  1. “新生・UTIインドファンド”、“iTrustインド株式” はどのような特色のファンドなのか?実際の投資銘柄は?
  2. “消費関連” とはどのようなセクターでどのような企業を指すか?実際の投資銘柄は?
  3. “高成長” の明確な定義はあるのか?なぜ小型株式は含まないのか?実際の投資銘柄は?
  4. 純資産が小さいことで運用やパフォーマンスに悪影響が出ることはないか?
  5. 何のインデックスとの連動を目指しているか?実際の投資銘柄は?
  6. 長期のトータルリターンが特に高い要因は何か?
  7. 標準偏差(リスク)が特に低い要因は何か?

上記はあくまで一例です。そして「将来有望なファンドを選別できるかどうか」は、ここでいかに多くの疑問点を洗い出すかにかかっています。ぜひじっくり比較しながら自分なりの視点で一つでも多くの疑問を洗い出してみてください。

ただし、“実際の投資銘柄” については必ずしも全銘柄の詳細情報を確認する必要はありません。それをすると、個別銘柄の分析や選定を運用会社に委ねる意味が無くなってしまうからです。ここで見るべきは「ファンドの特色に則った適切な銘柄が組み入れられているか」という観点であることに注意しましょう。

疑問点が洗い出せたら、それを一つ一つ確認し、解消していきます。一例として “(NEXT FUNDS)インド株式指数上場投信” に関する疑問について見ていきます。

5.何のインデックスとの連動を目指しているか?実際の投資銘柄は?

まず「何のインデックスとの連動を目指しているか?」は簡単です。ファンド名をクリックし、個別ファンドのページに飛べば “Nifty50指数(円換算ベース)” と連動を目指していることがすぐに分かります。また、ファンド名からも推測できるのですが、このファンドは株式と同じように証券口座で取引する “ETF” であることが改めて確認できます。

個別ファンド画面

そして、これが分かるとさらに二つの疑問を洗い出すことができす。

  • Nifty50指数はどんなコンセプトの指数で、どのような銘柄構成になっているか?
  • ファンドと指数の値動きの連動性はどの程度高いか?

前者は簡単にネットで検索できるのですぐに調べるとよいですが、後者に関してはかなり手間暇がかかるので、投資する可能性が高くなってから調べてもよいでしょう。

次に「実際の投資銘柄は?」は目論見書から確認できます。

“目論見書” をクリックし、アイコンから目論見書を開くと2019年8月30日時点では以下の資産に投資していることが分かります。

目論見書画面

多少古い情報ではあるものの、現在でも投資比率はそう大きく変わらないはずです。どうやら、このファンドはNifty50指数を構成する銘柄に直接投資しているわけではなく、複数の先物や米国債(US TREASURY BILL)を組み合わせて間接的に “Nifty50指数(円換算ベース)” と連動するように運用されているようです。

これが分かると、例えば次のような方針を思い付くことができます。

  • 「ファンドと指数の値動きの連動性」に関しては、よく調べてから投資する必要がありそうだ。
  • 自分で先物に直接投資できるかどうかも調べてみよう。

以上の確認から、このファンドに投資するためのポイントを纏めてみます。

  • 「中長期で高いリターンが得られるか」という観点から、Nifty50指数のコンセプトと他ファンドの特色を比較する。
  • 特に、「過去の長期パフォーマンスがなぜ他ファンドに対して大きく劣後しているのか?そして、その理由は今後も当てはまるのか?」という点は徹底的に考察する。
  • また、信託報酬の安さも考慮する。全く同じ運用だった場合、このファンドは他ファンドに比べて年間0.5~1.0%程度パフォーマンスが優位になる。
  • その結果、このファンドが投資候補として有力と判断した場合は、“Nifty50指数(円換算ベース)” との連動性を確認する。また、先物への直接投資が可能かを調べ、可能な場合は先物投資のメリット・デメリットも洗い出す。

いかがでしたでしょうか?

このような手順で個別ファンドへと落とし込んでいけば、自分なりの “儲かるファンド” を選定でき、自信をもってそのファンドへ投資することができます。そして、パフォーマンスが悪かった場合でも「なぜ悪かったのか」がレビューでき、運用の改善に繋げられるのです。

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そして、儲ける準備は整った!

ハッキリ言って、ファンドをゼロから発掘したい人にとって、今回紹介した「詳しく条件を指定して検索(詳細検索)」は冒頭で触れた「相性のよいファンドから選ぶ」と合わせて神コンテンツと言えます。

習うより慣れろ!使えば使うほど、自分の求めるファンドをより効率的に発掘できるようになります。この記事を読んだ後、早速検索してみてください。

そして、今回の記事で投資において最も重要な「何に投資すべきか」のポイントは全て解説したことになります。

  1. 分散投資のコツ
  2. 最適ポートフォリオの作り方
  3. “儲かるファンド” の発掘方法

この3つを押さえれば、あなたが考える「高いリターンを安定して得られる “最強ポートフォリオ”」は構築できるはずです。あとは、実際に「投資→検証→改善」を繰り返しながらスキルアップしていくしかありません。

投資初心者卒業!さあ、『負けない資産運用の王道』を駆け抜けましょう!!!

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